アトピーの方はご自身でステロイドを塗ったり、保湿されたりと様々な努力をされていて
大変ですよね…。
本当に塗って効果があるの!?
と不安になった方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は「アトピーの保湿成分の選び方」について書きますので参考にしてくださいね。
アトピーはなぜあんな肌になるの?
アトピー性皮膚炎の方の肌は、皮膚の表層の角質層というところに問題があります。
その表面の…
- 水分保持力が低く、乾燥しやすい
- 外部からの異物や刺激の侵入を防ぐバリア機能が低下し、炎症を起こしやすい
という状態になっています。
要因の一つとして角質層にある「セラミド」という成分不足が関連しています。
セラミドって何?
角質層に存在しており、これは細胞と細胞の間を埋める細胞間脂質の一つ。
その役目は水分を蓄え肌を保湿するとともに、外部からの刺激をシャットアウトします。
そのため、セラミドが不足すると、乾燥しやすく、外部からの刺激や異物に弱い肌となります。
バリア機能が低下し免疫反応を起こし皮膚炎やかゆみ赤み等が発生するのです。
ですので保湿してバリア機能を高めていくことが大切です。
アトピー肌に必要な保湿とは?
主に二つのポイントがあります。
- (1)肌の表面を保護し、異物の侵入や水分の笑発を防ぐ保湿
- (2)肌の水分を保持する保湿剤
(1)肌の表面を保護し、異物の侵入や水分の蒸発を防ぐ保湿剤
角質層にダメージを与えてしまうとバリア機能がますます悪化してしまい炎症を起こしやすい状態になります。
ですので痒いとは思いますが皮膚を搔かないようにしてください!!
まず「表面をしっかり保護する保湿剤」を選びます!!
その代表がワセリンです。
これを使い水分の蒸発や異物の侵入を防いでいきましょう。
※炎症が起きている場合や油の種類によっては悪化する恐れがありますのでお近くの医療機関に相談しましょう。
(2)肌の水分を保持する保湿剤
乾燥しやすいアトピー性皮膚炎の肌は、水分量が低下しています。
そのため、肌に水分を与えたり、保持する保湿を行う必要があります。
このタイプの保湿剤には、さらに以下の3種類があります。
- 外気の水分を吸着する保湿剤
- 水分を抱え込んで保持する保湿剤
- 水分をはさみ込んで保持する保湿剤
肌の表面を保護する保湿剤の選び方
炎症が発生している場合が多いので微量な化粧品成分でも刺激になり悪化する場合がありますので
ワセリンを使う場合は、精製度の高い「プロペト」「サンホワイト」を使用しましょう。
しかしオレイン酸などの不飽和脂肪酸によっては逆にバリア機能を低下させる恐れがあるので
配合されている油の種類にも注意しましょう。
肌の水分を保持する保湿剤の選び方
先述した三種類について説明していきます。
(1)外気の水分を吸着する保湿剤
外気の水分を吸着し、保湿する成分です。
湿度が高い場合には高い保湿力を発揮しますが、湿度が低い場合は保湿力が低下してしまいます。
そのため、肌の水分を保つ力では、3種類の中で最も低くなります。
代表的なものとしては、アミノ酸類やグリセリン、尿素が配合された保湿剤です。
(2)水分を抱え込んで保持する保湿剤
肌表面または角質層で水分を抱え込み、保湿する保湿成分です。
湿度が低くても保湿力を発揮し、「水分を吸着する成分」よりも高い保湿力です。
代表的なものとしては、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などがあげられます。
ヒアルロン酸は肌に塗ると、NMF(天然保湿因子)と似た働きをします。
(3)水分をはさみ込んで保持する保湿剤
角質層のように細胞間に水分をはさみ込むタイプの保湿成分が配合された保湿剤です。
3種類の保湿成分の中で、最も強い保湿力を持っています。
代表的な成分としては、セラミドやスフィンゴ脂質、水素添加大豆レシチン、リピジュア(R)などがあります。
セラミド配合の保湿剤を選ぶ場合は、人間の皮膚のセラミドと同様の構造をした「天然セラミド」か「ヒト型セラミド」が配合されたものを選びましょう。
注意事項!!
※ただし、水には溶けにくい性質を持つセラミドを化粧品に配合するためには、界面活性剤が必要となります。
健康な肌であれば心配のない処方や配合量でも、アトピー性皮膚炎の肌には刺激となることがありますので、注意が必要です。
まずは医師に確認して使用しましょう。
おわりに
皆さんはしっかりと目的を理解し、保湿剤を使用できていたでしょうか?
アトピーを悪化させる成分や食品は様々あります。
少し細かいですが意識するだけでも楽になったという事も少なくありません。
一度保湿剤を見直してみてはいかがでしょうか?
この記事を通して少しでも皆さんの健康の一助になればなと思っております。
みらい整骨院新町院