「自律神経が乱れるとどうなるの?」
「私は乱れているのかな?」
「そもそも自律神経って何なの?」
こんな事で疑問を感じてはないでしょうか?
自律神経失調症は無数の症状があり辛いそうですね…。
当院に来られる方も最初は本当に辛そうな顔をされています。
そこで今回はそんな不安を少しでも取れる事を願って自律神経の事を網羅してみました。
長文になりますが、ご自身の体の事です。
落ち着いた環境でゆっくりと目を通されてみてくださいね。
《目次》
- まずは簡単チェック!!
- 自律神経失調症とは?
- 自律神経失調症の症状とは?
- 交感神経・副交感神経ってなに?
- では、気になる治療法とは?(10選)
- 薬や様々な方法で改善しない方へ
- 乱れる原因を具体的な生活シーンで見てみましょう。
- 症状緩和法を学んでみましょう!!
- 注意点
まずは簡単チェック!!
ペンと紙を用意して一つ一つチェックしていきましょう。
- めまいや耳鳴りがある。
- 立ちくらみすることが多い。
- 胸が締め付けられる感じがする。
- 心臓が急にバクバクなることがある。
- 息苦しさがある。
- 夏でも手足が冷える。
- 胃の調子が悪い。
- よく下痢や便秘をする。
- 肩こりが中々治らない。
- 手足がダルイ。
- 顔だけ汗をかく。または手足だけ汗をかく。
- 朝、起きる時に疲労を感じる。
- 気候の変化に弱い。
- まぶしく感じる。
- 寝ても寝ても寝たりない。
- 怖い夢をよく見る、または金縛りにあう
- 喉に違和感がある。呂律が回らない時がある。
0-1個 自律神経に狂いはなさそうです。
2-3個 自律神経に負担が掛かっているかもしれません。
4-6個 自律神経失調症になりかけているかもしれません。
7個以上 すぐに休養を取り、できるだけ早く専門家に相談しましょう。
※あくまでチェック項目であり診断ではありませんので、自律神経失調症とは判断できません。
あなたはどうでしたか?
自律神経失調症とは?
あなたはどんな症状が出ているでしょうか。
自律神経失調症の体の症状は、全身に及びます。
自律神経は全身の器官をコントロールしていますので、
バランスが崩れてしまうと全身の機能に支障をきたしてしまい、
体中にさまざまな症状が出るのです。
症状の程度も人によってさまざまで、同じ人でも日によって症状が重かったり軽かったりします。
そのため、「気のせい」と見過ごしがちになることが多いのも事実です。
自律神経失調症の症状とは?
症状はたくさんありますので代表的な一部をご紹介いたします。
- 不眠症
- 肩こり腰痛
- 過敏性腸症候群
- 睡眠障害
- 胃腸症状
- 目の不調
- 耳の不調
- 動悸
- 立ちくらみ
- めまい
- 耳鳴り
- 肌荒れ
- 下痢便秘
- 熱
- 慢性疲労
- 冷え性
- 婦人科疾患 等…
このように症状は多岐に渡り一概にこの症状とは判断できません。
交感神経・副交感神経って何?
自律神経とは無意識の内に身体が反応して体の機能をコントロールしている神経の事です。
例えば、心臓を意識的に動かしてみましょう。
無理ですよね。
このように内臓などを無意識にコントロールしています。
- 心臓を動かす
- 胃腸を動かす
- 排尿
- 呼吸
- 血圧など…
自律神経は二つに分かれている
交感神経・副交感神経の二つに分かれています
交感神経とは?
交感神経(活動モード)が働いている時は「頑張っている時」です。
仕事、家事、育児、運動、勉強、仕事、スポーツなどをしている時ですね。
心拍数を増やして、筋肉が動きやすい環境を作り、血管を収縮し
すぐに動きに反応できる体内環境を作っています。
仕事をするのも、家事をパッとこなせるのも、瞬時に反応できるのも
交感神経が働いているおかげです。
副交感神経とは?
逆に副交感神経(休養モード)が働いている時は休養している時やリラックスしている時。
睡眠時が最も働いてますが、
他にも食事中、入浴中、ゆったり気分の時等も働いています。
心拍数は落ち着いて、筋肉もゆるんで、血管もふわりと広がります。胃や腸などの消化器系の動きがさかんになって、栄養の吸収や老廃物の排出が促進されます。
つまりは、新陳代謝、疲労の回復、ケガなどの修復をおこなって、元気な体に戻す作業(メンテナンス)をする時間です。
気分的にもゆったりのんびり。トロ~ンと気持ちよく眠たくなっている時などは、副交感神経が最高にはたらいている時間です。
皆さんの身体はしっかりとメンテナンスしてくれていますか?
詳しい自律神経の働きを下記の表にしてみました。
参考にしてくださいね。
交感神経が働くと | 副交感神経が働くと | |
黒目 | 黒目が大きくなる(光が多く入るように) | 黒目が小さくなる |
涙 | 涙の分泌が減る | 涙が増える |
唾液 | 喉がカラカラに渇く | 唾液が増える |
胃腸の分泌 | 胃液や腸液の分泌が減る | 胃液(胃酸)などの分泌が増える |
胃腸の運動 | 便秘がちになる | 下痢に傾く |
気管 | ゆるんで広がる | 気管が狭くなる(喘息の状態) |
心臓のリズム | 心拍数が増える | 心拍数が減る |
心筋の収縮 | タップリ血液を送る | 血液量が減る |
血圧 | 血圧が上がる | 血圧が低下、片頭痛がする |
汗 | 汗をたくさんかく | - |
立毛筋 | 鳥肌が立つ | - |
膀胱、直腸の筋肉 | 便秘になる | 尿、便を押し出し、下痢に傾く |
膀胱、肛門括約筋 | 尿、便を出させない | 出口が緩んで、尿便を出す |
脳、神経 | 興奮する | 静まって、眠くなる |
神経が働く状況 | 目が覚めて活動を始めるとき、仕事をしているとき、けんかをしているとき、試合や運動をしているとき | 寝入るとき、寝ているとき、食事をするとき、のんびり休んでいるとき、排便排尿時 |
神経伝達物質 | アドレナリン、ノルアドレナリン | アセチルコリン |
この自律神経のバランスが保たれる事で私たちの健康は保たれています。
自律神経の重要性をご理解頂けたでしょうか?
では、気になる治療法とは?(10選)
薬や漢方が代表的ですが
その他にも対症療法や根本療法等様々あります。
1.生活習慣と労働量(負担)の見直し
睡眠不足や不規則な食事は自律神経のバランスを崩しやすいため、
生活習慣を見直して規則正しい1日の生活リズムを作っていくことが大切です。
また適度な運動を取り入れることでも自律神経のバランスは安定し不調を引き起こしにくくします。
2.カウンセリングなどによる心理療法
精神科医や心理療法士などの専門医によるカウンセリングを受けて、
精神的健康の回復や維持・増進をはかることを目的とする療法です。
3.ストレスの解消
人により解消法は様々ですが、
一般的には散歩や入浴、音楽、趣味の時間を増やすなどは効果的とされています。
気分転換をはかり心身の充実感を味わう時間を増やすことがストレスの解消に繋がります。
4.音楽療法やアロマテラピー
音楽を聴いたり演奏したり、
またアロマテラピーによる心地よい匂いやリラックスした空間で落ち着いて過ごしたりすることで、
人間の五感に直接働きかけ心身の健康回復や全身のリラックス状態を得ることができます。
※音楽を聴く際は自律神経失調症が発症したよりも以前の楽しかった時期に聞いていた音楽が有効です!!
5.ストレッチ、鍼灸など
肩こりや腰痛、全身の疲労などの症状がみられる場合は、
これらを行うことで全身の筋肉をほぐし血液循環を促したり、疲労回復をはかったりします。
6、自律神経整体
先述した1〜5は「感情でのストレス」と「環境的ストレス」に対しての治療法でしたが
それらは整体で改善可能です。
自律神経整体を行うと生命活動に関与している「自律神経」が整い、
血液循環を促したり疲労回復を図る事が可能になります。
その結果、自律神経失調症の原因で比較的多い「感情環境でのストレス」や「トラウマ」等に対して耐えやすい身体を作ることになります。
また自律神経へと直接アプローチすることにより早期の回復が見込めるのも一つのメリットと言えます。
〈身体的痛みや苦痛がある場合〉
1.対症療法
頭痛や胃もたれ、
腹痛や不眠などの身体的な不調がある場合は、
その症状に合った薬の処方により症状の緩和を図る対症療法を行います。
自律神経失調症そのものを治すのではなく、苦痛となる症状をやわらげることで、少しでも日々の生活を快適にするのが目的の治療です。
2.漢方薬による体質改善
その人の体質や症状を考慮しつつ、その人にあった漢方薬を用いて症状を取り除きます。
体質改善には人体のメカニズムを考えると半年~1年は期間を要します。
漢方の先生からそのような指導があるでしょう。
3.自律神経失調症薬の使用
自律神経の中枢に直接働きかけて、安定をはかる薬です。
これも対症療法なのでその場の辛さは楽になります。
4.抗不安薬、抗うつ薬、抗精神薬等
必要に応じて、これらの薬が使われることもあります。
これらのほかにも、症状に見合った方法でその人に合った治療法を選択することで症状の改善をはかっています。
薬や様々な方法で改善しない方へ
「薬を飲んでも一向に改善されない…」
「どんな治療法をしても改善されない…」
そんな事を思っている方も多いでしょう。
そこで改善しない原因を挙げてみましたので、
ご自身に当てはまる事が無いか考えてみてください。
共通して言える事は「我慢」の毎日が続いている事です。
簡単に言うとストレスです。
しかしストレスはストレスでも様々なストレスがあります。
大きく分けて2つ…肉体的ストレスと精神的ストレスです。
肉体的ストレス
身体に対して影響をする様々なストレスは自律神経の乱れに繋がります。
- 運動不足
- 睡眠不足
- 栄養不足、食品添加物
- 夜勤
- 騒音
- 暑さ、寒さ
- 空気汚染
- 不規則な生活
- 病気ケガ
- パソコン、多忙な仕事、長時間通勤
- ゲーム
等々…
精神的ストレス
気持ちが沈んだり、思い悩む事があると体調がすぐれない時は多くありませんか?
それは自律神経が乱れている証拠です。
- ノルマ、業績不振
- 就職、異動、左遷
- プレッシャー
- 転校、引っ越し
- 人間関係(職場、ママ友、友人、家族、子どもの反抗期)
- 失恋
- 挫折
- 経済的不安、将来の不安
- 幼少期のトラウマ
自律神経失調症でお悩みの方は複数当てはまるのではないでしょうか。
ですので様々なお悩みがあるので一人一人原因違います。
もちろん薬で改善していく方も多くいますが、
改善しない方もいます。
体を変えていくためにも、一人一人の原因に合わせて治療を進めていく事が重要となってきます。
ですので医療機関を受診した際は関係ないと思う事でも不調を考えられるだけ伝えてみてください。
何気ない事が原因だったりもしますよ。
乱れる原因を具体的な生活シーンで見てみましょう。
日常生活に原因はたくさんあるのです。
生活シーンを思い浮かべながら少し具体的に見ていきましょう。
- 温度差がある場所を行き来する
- 熱いお風呂に浸かる
- 食事の時間
- スマホ…
上記の4つの原因があります。
思い当たるものはありますか?
ひとつずつ説明していきますね。
①温度差がある場所を行き来する
夏の暑い時期…
冬の寒い時期…
室内外の温度差が大きいと肌で感じていますよね。
それが問題なのです。
非常に暑い所から涼しい所へ行くと
自律神経が目まぐるしく働きだし、体温調節部分に混乱が生じます。
よって疲労がたまりやすくなります。
季節の変わり目や天候の変化で体調が変化してしまう方はこの事が一因とも言われています。
②熱いお風呂に浸かる
男性がやりがちですが、熱いお風呂に浸かる。
お風呂に浸かると疲労が取れるイメージがありますが、
温度が非常に重要です。
高温だと血圧が上がり疲労がたまりやすい体になります。
ポイントはぬるま湯に浸かること(38度で20分程度)です。
③食事の時間が長くないですか!?
自律神経は食事を摂り、消化吸収するためにも働きます。
長い時間食べ続ける事で
自律神経は長時間働き続けることに…
これも疲労の原因となります。
④そしてスマホ…
脳に情報が入ると神経は興奮します。
スマホは莫大な情報量があり、脳を興奮させリラックス出来ないようになります。
これも疲労の原因になりますね。
寝る前にスマホを触るのは避けておきましょう!!
当てはまることはありましたか?
症状緩和法を学んでみましょう!!
「当てはまることが多くて不安になってきた…」
と感じた方。
大丈夫です!!
簡単に緩和出来る方法がありますので落ち着いた環境下で試してみてくださいね。
①呼吸法
鼻から吸って口から吐くだけです。
頭蓋骨は常時膨らんだりしぼんだりしています。
それを活かした呼吸法を行い自律神経が整うか感じてみましょう!!
詳しい事は動画を見ながら一緒に確実に。
②リンパを使ってケア!!
首の筋肉をさするだけの簡単ケア方法です!!
肩や首がしんどい人には効果大ですので試してみてくださいね。
③音楽(聴覚)、アロマ(嗅覚)を使ってリラックス!!
アロマの香りや音楽を聴いてリラックスしていきましょう。
どれか一つを選んでゆっくりと二週間続けてみてください。
きっと効果を感じられることと思います。
注意点
自律神経失調症は
人の生命活動を司っている神経の不具合からきます。
少しでも不安になった方はセルフケアをするのと並行して
医療機関に迷わず受診しましょう。
まずは現状を知り周りの人達に甘えながら治療していく事が改善への第一歩です。
たくさん周りに甘えてみましょう。
簡単にまとめ
- 自律神経失調症とは?➔自律神経は全身の器官をコントロールしていますので、バランスが崩れてしまうと全身の機能に支障をきたしてしまい、体中にさまざまな症状が出るのです。
- 自律神経失調症の症状とは?➔多岐に渡り一概にはこれ!!と言えないのが現状。
- 交感神経・副交感神経ってなに?➔頑張っている時の神経とリラックスを支えている神経。
- あなたは大丈夫?簡単チェック!!
- では、気になる治療法とは?(10選)→
- 薬や様々な方法で改善しない方へ→乱れる原因が身近な所に潜んでいます。
- 乱れる原因を具体的な生活シーンで見てみましょう。→スマホを長時間使っていませんか?
- 症状緩和法を学んでみましょう!!→呼吸法、リンパを流す、聴覚嗅覚を使ったケア方法。二週間続けてみましょう。
- 注意点→不安を持った方はすぐに医療機関へ受診をしましょう
おわりに
自律神経失調症について網羅しましたがいかがだったでしょうか?
現代において自律神経は高確率で乱れている事が多いです。
ストレス社会、日々の食の変化、歪み…などたくさんの要因が絡み
自律神経を乱しています。
もしかしたら何気ないスマホの使い方や体の使い方に原因があるかもしれません。
この記事を通して皆様の習慣の見直し、治療法の検討に役立てば幸いです。
皆様が不調に悩まず健康な生活を送れるよう願っております。
みらい整骨院新町院